はじめまして、管理栄養士の本橋恵子と申します。
総合病院の栄養管理部門で7年間、生活習慣病の患者さんへの栄養指導を担当してきました。
独立後は二児の母として、日々の食卓と向き合いながら、栄養コンサルタントとして活動しています。
「野菜は体にいい」ということは、多くの方がご存知だと思います。
けれど、具体的にどんなメリットがあるのか、そして自分がどれくらい不足しているのかを、正確に把握している方は意外と多くありません。
この記事では、管理栄養士としての臨床経験と最新の公的データをもとに、野菜を食べるメリットと、多くの人が気づいていない現実とのギャップについてお伝えします。
目次
野菜を食べるメリットとは?現場で実感してきたこと
病院勤務時代、生活習慣病の患者さんに共通していたのは、野菜の摂取量が目標を大きく下回っていたことでした。
野菜を食べるメリットは、単に「体にいい」という漠然としたものではありません。
- 食物繊維による腸内環境の改善
- ビタミンA・C・Eの抗酸化作用による免疫力の維持
- カリウムによる余分な塩分の排出、血圧の安定
- 鉄分とビタミンCの組み合わせによる貧血予防
これらは、日々の栄養指導の中で、患者さんの検査数値の変化として何度も目にしてきた効果です。
「野菜を意識して増やしただけで、血圧の数値が落ち着いた」という方を、実際に何人も担当してきました。
「1日350g」の目標に対して、実際はどれくらい足りていないのか
厚生労働省は、健康日本21の取り組みの中で、成人1日あたり野菜350g以上の摂取を目標として掲げています。
この目標は、厚生労働省 e-ヘルスネットでも、健康増進のための栄養情報として紹介されています。
一方で、厚生労働省が公表した令和5年国民健康・栄養調査によると、20歳以上の野菜摂取量の平均値は256.0gにとどまっています。
令和5年国民健康・栄養調査の結果公表では、この10年ほど摂取量が横ばい、あるいは緩やかに減少している傾向も報告されています。
目標との差は、およそ94g。
小鉢1〜2皿分に相当する量です。
私自身、栄養指導の現場で「野菜はちゃんと食べています」と話す患者さんの食事記録を確認すると、実際の摂取量は目標の6〜7割程度、というケースを数多く見てきました。
自覚と実態にズレが生じやすいのが、野菜摂取の難しいところだと感じています。
野菜不足のサインを見逃さない
野菜不足は、すぐに症状として表れるわけではありません。
だからこそ、気づかないうちに何年も不足が続いてしまうケースが多いのです。
臨床の現場で見てきた、野菜不足と関連しやすい体の変化には、次のようなものがあります。
- 便通が不規則になりやすい
- 疲れが抜けにくいと感じる
- 風邪をひきやすくなった
- 肌の調子が優れない日が増えた
これらはすべて、野菜不足だけが原因とは限りません。
ただし、野菜の摂取量を見直すことで、体調が上向くケースを私は数多く経験してきました。
忙しくても野菜を食べるメリットを実感するための工夫
「わかってはいるけれど、時間がない」というのが、多くの方の本音だと思います。
私も二児の母として、毎日フル稼働の食卓と向き合っています。
無理なく野菜を増やすために、私が患者さんやご家庭に提案してきたのは、次のような工夫です。
- 冷凍野菜を常備し、汁物や炒め物にそのまま加える
- 買い物の際、いつもより1品だけ野菜のおかずを追加する
- 朝食に青汁など、手軽に栄養を補える飲み物を取り入れる
すべてを一度に変える必要はありません。
まずは1品からで十分です。
なお、野菜を食べるメリットや、日々の食事に無理なく野菜を取り入れるコツについては、野菜を食べるメリットについてまとめた日本薬健のコラムでも詳しく紹介されています。
食事にひと工夫加える際の参考として、あわせてご覧ください。
まとめ
野菜を食べるメリットは、腸内環境の改善や免疫力の維持、生活習慣病の予防など、多岐にわたります。
一方で、厚生労働省の調査では、多くの人が目標の350gに届いていない実態も明らかになっています。
大切なのは、完璧を目指すことではありません。
今日の食事に、野菜をもう1品加えることです。
小さな積み重ねが、数か月後の体調の変化につながります。
まずはできることから、少しずつ始めてみてください。
最終更新日 2026年7月15日 by nerdyf









